
Quark(クオーク)は、Synergistic Research社のフラッグシップRoonサーバーVoodoo開発で培った技術を投入した新型Roonサーバーです。
ストリーミング機材の一番の問題は内部PC自身が発生させる盛大な高周波ノイズです。これが音楽信号を劣化させます。
Voodooのために開発されたSynergistic Research社の電磁場コントロールテクノロジー(EMセル、ELF/ULFバイアス、UEFコンパウンド、カーボンファイバーアーキテクチャ)を継承し、15年にわたるパワーコンディショニング、グラウンディング、デジタルインフラストラクチャエンジニアリングのノウハウを結集。これらの技術をコンパクトで低消費電力のプラットフォームに移植することで、ストリーミングオーディオのパフォーマンスを飛躍的に向上させています。
ストリーミングの最大の問題点はノイズ
ストリーミングサーバーはコンピュータです。すべてのコンピュータは、CPU、RAM、電圧レギュレータ、集積回路といったチップ上で動作し、MHz~GHzの周波数でスイッチングを行います。このスイッチングは、演算処理の直接的かつ不可避な副産物として、広帯域の電磁ノイズを発生させます。
問題は音楽のデジタルデータそのものではなく、1と0のデータはそのままの状態で届きます。また、ノイズがファイルを破損させるわけではありませんが、実は別の深刻な問題を引き起こします。
それはストリーマーから放出される高調波ノイズです。
このノイズは主にストリーマーとDACを接続するデジタルケーブルや、ストリーマーと電源コンディショナーまたは壁のコンセントを接続する電源コードを通して放出されます。そして、これらのケーブルにノイズが付着すると、ケーブル内に留まることはありません。ノイズは、周囲のあらゆる導体、つまりアナログインターコネクトケーブル、スピーカーケーブル、電源コードといった、すべてのケーブルを取り巻く電磁場に放射され、ケーブルからケーブルへと伝わります。
ここで、ノイズによる音楽信号の劣化が発生します。
アナログオーディオ信号を伝送するケーブルにMHz-GHzノイズが混入すると、その信号の伝搬パターンが変化します。オーディオ波形と混入ノイズは同じ導体、つまり同じ電磁場を共有します。ノイズは音楽とは別の歪成分として存在し、後段でフィルタリングできるわけではありません。音楽が伝搬する電磁場に入り込み、音場の奥行きを表現する位相関係や音色の正確さを表現する倍音構造を変化させ、楽器が三次元空間のどこに位置しているかを脳に伝える空間情報を崩壊させます。
これが、世界が40年以上も「デジタルサウンド」と呼んできたものです。
圧縮された音像。平坦化された音場。高域の硬さ。デジタルは正確ではあるものの、生命感に欠けるという感覚――技術的には正しいが自然さ、奥行き、そして立体感が失われていると多くのオーディオファイルから言われ続けてきた理由です。
問題はフォーマットではありませんでした。
問題は0と1ではありませんでした。問題はサンプリングか連続波形かという二択ではありませんでした。DACチップや再構成フィルター、ビット深度でもありません。
問題はデジタルチップが動作する周波数、つまりストリーマー内部で発生するMHz~GHz帯のスイッチングノイズでした。このノイズは接続されたケーブルを通して外部に伝播し、電磁結合によって隣接する導体へと伝わり、最終的にスピーカーが再生するアナログ波形を歪めてしまうのです。このノイズは録音自体から発生するのではなく、再生機器から発生するのです。
オーディオ業界は40年間、これをデジタルフォーマットの固有の限界として扱ってきました。しかし、そうではありません。これは特定のメカニズムと発生源を持つノイズの問題であり、明確な解決策が存在するのです。
ストリーマー内部のノイズをケーブルに到達する前に、アナログ回路に伝わる前に、スピーカーが再生する波形を歪める前に除去するのです。発生源で解決すれば、デジタルは単に「より優れたデジタル」ではなく、「音楽」そのものになります。
それがQuarkです。

Quarkの独自電源技術
ストリーミングサーバー業界は、10年もの間、コンピューターのハイスペック化に尽力してきました。より高性能なマザーボード、より高性能な処理プラットフォーム、スイッチング電源からリニア電源への置き換えなど、あらゆる最適化によって確かに性能は向上しましたが、根本的な問題は解決されませんでした。
その根本的な問題とは、CPUのサイクル、RAMへのアクセス、そしてマシン内部のあらゆる集積回路における電圧遷移のたびに、MHz~GHz帯の広帯域スイッチングノイズが発生するということです。このノイズは、筐体内部の電磁場に放射されます。オーディオ信号も、DACを経由して接続されたケーブルを通して外部へと伝送される際に、同じ電磁場環境を通過します。
何十万円もする高性能なマザーボード、高性能な電源、高性能なクロックを備えたストリーマーでさえ、このノイズを発生させます。発生量は減少しますが、完全に除去することはできません。ノイズは配線ではなく電磁場に乗って伝わるため、下流のフィルタリング、ガルバニック絶縁、USBリコンディショニングといった処理をどれだけ施しても、ノイズを信号から完全に分離することはできません。ノイズと信号は同じ電磁場を共有し、マシンから一緒に出力され、アナログケーブルへと到達するのです。
Quarkの低消費電力アーキテクチャは、ノイズを発生源で低減します。簡素化されたマザーボードと低消費電力処理プラットフォームは、一般的な高性能コンピューティングプラットフォームに比べて、消費電流、発熱量、広帯域スイッチングノイズを低減します。最も静かなサーバーは、最も少ない処理能力を持つサーバーである、というアプローチです。
しかし、ノイズを低減することは第一歩に過ぎません。信号へのノイズの影響を排除し、システム全体にノイズが拡散するのを防ぐことが第二歩です。Synergistic Researchの真骨頂は、まさにそこから始まります。
EM Cellテクノロジー
Quarkの筐体内部では、PowerCellラインコンディショナー、Active Ground Blocks、そしてフラッグシップモデルのVoodooにも採用されている特許取得済みのEMセル技術が内部DC電源とコンピュータ回路に直接作用します。
電磁セルは信号からノイズを除去するのではなく、信号が伝搬する電磁場環境を再構築します。つまり、コンピュータアーキテクチャによって発生するMHz~GHz帯の非統一な電磁場を排除し、統一的な電磁場を生成するのです。この違いは非常に重要です。フィルタリングはノイズが発生した後に除去するのに対し、EMセルの電磁場補正はノイズの発生を未然に防ぎます。そして何よりも重要なのは、筐体内部で電磁場補正を行うことで、ノイズがQuarkとシステム全体を接続するケーブルに到達する前に処理されるということです。
この技術こそが、Quarkを他のストリーミングサーバーと差別化する最も大きな要素です。優れたフィルタリングでも、優れたアイソレーションでもありません。根本的に異なるアプローチ、つまり、信号の発生源で電磁場環境を管理することで、信号がクリーンな状態でマシンから出力され、システム内のあらゆるケーブルに伝播するはずのノイズが筐体内部に閉じ込められます。パワーコンディショニング、グラウンディング、デジタルインフラストラクチャにおける15年間の開発を経て、この技術が誕生しました。Quarkはそのすべてを継承しています。
ULF(Ultra Low Frequency) 技術
Quarkは、フラッグシップモデルVoodooに搭載されていた技術を発展させた、高度なシューマン派発生装置であるULFバイアスシステムを採用しています。

ULFバイアスは非常に低い周波数の超低周波で、音楽信号に付加する事により可聴帯域に作用し、音の聴こえ方が変化します。
3種類の超低周波(ULF)周波数を選択することで、Quarkをシステム、部屋、そして聴いている音楽に合わせて調整できます。
青(デフォルト):低域から高域への音の繋がりが滑らかで、中域はゆったりとしています。広々とした包み込むようなサウンドステージが特徴で、一番オールマイティなデフォルト設定です。
緑:中域の存在感がやや前面に出ており、低域に重みが加わっています。温かみと密度のあるサウンドを好むシステムに適しています。
赤:位相情報が豊富でホログラフィックなサウンドステージを持つ録音に最適化されています。エレクトロニック、アンビエント、大規模オーケストラの録音は、まるで超現実的なほどの立体的な奥行きを帯びます。
カーボンファイバートッププレート
カーボンファイバーは、ケーブル、電源コンディショナー、グランドブロック、音響機器、ストリーミングサーバーなど、SRのすべての製品に共通して使用されています。装飾的なものではなく、機能的な素材です。そしてQuarkにおいては、従来のシャーシ素材では成し得ない役割を果たしています。
Quarkのカーボンファイバー製トップパネルは、MHz~GHz帯の周波数、つまりシャーシ内部のCPU、RAM、集積回路によって発生する広帯域スイッチングノイズを遮断します。本来であればシャーシを通して外部に放射され、周囲のケーブルやコンポーネントを汚染するはずのこのノイズは、このカーボンファイバーによって遮断されます。内部に留まり、アナログインターコネクト、スピーカーケーブル、ラック上の他のコンポーネントに到達することはありません。カーボンファイバーは、EMセルとULFジェネレーターが内部で中和しているまさにその汚染物質を封じ込めるバリアとして機能しているのです。
一方で、カーボンファイバーはELF/ULF超低周波数に対しては全く影響を与えません。これは、ULF発生器が生成するシューマン波が機材の外に放射される際に阻害要因にならないという事です。シューマン波はケーブル、電源コンディショナー、グランドブロックに到達し、システム内のすべての製品に作用させることが可能となります。
金属シールドを使用した場合、これは不可能となります。金属製のシャーシはMHz~GHz帯のノイズを封じ込めますが、ELF/ULF補正信号がシステム全体に届くのも遮断してしまいます。カーボンファイバーの周波数選択的透過性こそが、Synergistic Researchの技術をシステム全体に浸透させる要となっています。
Active Ground Blockへ接続し更に音質向上

グランドとは、システム全体が動作する際の電磁的な基準点です。グランド基準が損なわれると、タイミング精度、空間コヒーレンス、音色解像度、低レベルのディテール再現性など、あらゆる要素に影響が及びます。デジタル回路は、タイミングマージンがピコ秒単位で計測されるため、特に影響を受けやすいと言えます。アナログ回路では可聴域にないグランドプレーンのノイズも、デジタル回路では測定可能なジッターと空間的な劣化を引き起こします。
Quarkは、この問題を解決するために、多層UEFグランドプレーン技術をEMセルと連携させ、デジタル回路全体にクリーンで安定した基準点を確立しました。低消費電力アーキテクチャは、この利点をさらに高めます。消費電流が少ないということは、グランドパスを流れる内部ノイズが少なくなるということであり、グランドプレーン技術がより静かに動作するための基盤となります。
その結果、あらゆる価格帯のデジタルコンポーネントにおいて、これまでで最も静寂な背景ノイズを実現しました。通常はノイズフロアの下に埋もれてしまう低レベルのディテールや空間的な手がかりが、聴こえるようになります。これは信号が大きくなったからではなく、ノイズフロアが低下したためです。
さらに優れたパフォーマンスを実現するために、Quarkは専用の接地接続を介してSynergistic Researchのアクティブグラウンドブロックに接続します。これにより、接地アーキテクチャがより広範なシステムトポロジーに拡張され、ノイズフロアがさらに低減されます。
拡張性

Quarkはスタンドアロンのストリーミングサーバーとして動作するように設計されていますが、音質向上の為の拡張性にも優れています。
Quark + Voodoo
VoodooをRoonコアサーバーとして、Quarkを専用エンドポイントとして使用します。Voodooはライブラリ管理と処理を担当し、Quarkはオーディオ出力に特化することで、DACに可能な限りクリーンな信号を提供します。
Quark + Quark
2台のQuarkを専用コアおよびエンドポイントとして組み合わせることで、デュアルVoodoo構成より少ない金額でリファレンスレベルのセパレーションを実現します。
仕様
ストレージ:500GB(注文時に2TB, 8TBへアップグレード可能)
コネクター:USB IN/OUT x 2、Ethernet x 1、HDMI x 1(内部診断用)
CPU: AMD Ryzen 7 7430U
RAM: 16GB
標準付属電源:Foundation XL
定格消費電力:12.4W
外寸:254x 210 x 70mm (WxWxH)
重量:4.1kg