HFT

HFT(High Frequency Transducer)はSynergistic Research社30年の蓄積された経験がつぎ込まれたルーム・スピーカーチューニング用アクセサリーです。

オーディオルームには何百、何千といった振動面が存在します。壁、天井、家具、ラック、窓、それら全てがスピーカーから放射される音響エネルギーによって振動してしまい、故にオーディオルームのチューニングは非常に複雑なものになってしまいます。極端な表現をすると部屋全体が何百もの追加の楽器になっている様なものです。

それらを整えるのは非常に難しく、一般的には部屋のダンピングや拡散という手法が良く使われます。確かにダンピングは反射を防ぎますが、いずれも比較的大がかりなチューニングになってしまいます。

HFTはそれらとは全く違うアプローチで部屋の音響問題を解決するアクセサリーです。HFTの中心部は悪影響を与える高音域のハーモニクスノイズを吸収する構造となっており、その帯域を吸収することによりその倍音成分も影響を受けます。その理論をSynergistic Research社30年以上の経験を基に、4種類のHFTを作り上げました。

HFTを使うことにより、音が整理整頓される事により音像定位がはっきりとし、音楽の解像度が上がります。

HFTのスピーカーへの取付け例

HFT(スタンダード)

HFTシリーズの基本モデル。スピーカーフロントバッフルや部屋の壁に設置することにより、音楽の立体感の改善や実在感の向上、音の粒立ちがよりしっかりとします。まずは15~20個の設置をお勧めします。

HFT2.0

HFTスタンダードと併用して使用します。HFT2.0はスピーカーの横面や部屋の壁に取り付けることにより、音楽の暖かさや音楽性を向上させます。

HFT X

HFT XはHFTスタンダードと併用して使用します。HFT Xはスピーカーの上部に取り付けることにより音のフォーカスを向上させ、音楽の解像度を向上させます。

HFT Wide Angle

HFT Wide AngleはHFTスタンダードと併用して使用します。スピーカー間の背面壁や、リスニングポジションの横壁に設置する事により、音楽の立体感が増します。

HFT Speaker Kit

HFT Speaker Kitは、HFTスタンダード x 3、HFT2.0 x 2、HFT-X x 2の合計7個が入ったスピーカーチューニング用キットです。
7個セットを方チャネルに使用する事が基本ですが、まずは各チャネル3つずつ使用する事も可能です。
使用方法はこちらのマニュアルをご覧ください。

HFTセットアップガイド

ステップ1:HFTスタンダード

~LEVEL 1:HFT5個~

  1. 2つのスピーカーの中心で、高さがスピーカーよりも少し上
  2. Lchスピーカーの左で、高さがスピーカーよりも少し上
  3. 2のHFTから約60㎝上の部分
  4. Rchスピーカーの右で、高さがスピーカーよりも少し上
  5. 4のHFTから約60cm上の部分

~Level2:HFT5個追加~

ステップ2:HFT2.0を追加して温かさを与える

~Level1:HFT2.0を5個設置~

各スピーカーの両サイドと奥の壁下方向へ設置。お好みによって設置高さを調整

~Level2:2セット目のHFT2.0を5個追加~

ステップ3:HFT Xを追加して透明感とフォーカスを向上させる

~Level1:HFT Xを3個設置~

スピーカーのツイータ下にあるHFTスタンダードをHFT Xへ交換。外したHFTスタンダードは天井近くへ移設

~Level2:2セット目のHFT Xを3個追加~

ステップ4:HFT Wide Angleを追加して音場の広がり感を向上

~Level1:HFT Wide Angleを3個設置~

デッドな部屋の場合:HFT Wide Angleを1つスピーカーの間の奥の壁に設置。高さは耳の位置程度。
ライブな部屋の場合:ご使用はお勧めしません。

リスニングポジション左側の壁に設置。高さは耳の位置程度。

リスニングポジション右側の壁に設置。高さは耳の位置程度。

~Level2:HFT Wide Angleを追加で3個設置~

デッドな部屋の場合:HFT Wide Angleを1つLchスピーカー近くの側壁に設置。
ライブな部屋の場合:ご使用はお勧めしません。

デッドな部屋の場合:HFT Wide Angleを1つRchスピーカー近くの側壁に設置。
ライブな部屋の場合:ご使用はお勧めしません。

リスニングポジションの背面の壁にHFT Wide Angleを1つ設置。高さは耳の高さを基準として、上下それぞれを試してお好みの位置を探してください。耳の位置から上下に離れると音が暖かくやわらかになります。

HFTスピーカーキット

HFT-X(黄色):スピーカの天板に一つ、スコーカーとツイーターの間(上図では青色になっていますが、HFT-Xを設置します)に一つ設置します

HFT-2.0(青色):スピーカの両側面にひとつずつ設置します。

HFTスタンダード(緑)ウーファーの下と背面パネルに一つずつ設置します。

その他の詳細な設置場所説明はこちらの取扱説明書をご覧ください。