FL PHONO

開発に2年を費やしたAUDIAフォノイコライザー

FL PHONOはAUDIA社が開発に2年を費やしたフォノイコライザーです。

パワーサプライ

確かな性能を得るためには、強靭なパワーサプライが必須です。FL PHONOではプリアンプ部と別躯体の電源ユニットを用意。音声回路基板専用の50VAトロイダルトランスをはじめ、ロジックボード並びにリレー部には別途専用の15VAトランスを使用。回路毎に電源を分ける事により高い性能を維持しています。

また、フロントパネルのプッシュボタンとロジックボードは電気的に分離されており、複数のオプトアイソレータが使用されています。ここでも余計なノイズ成分を一切排除するAUDIAの拘りが感じられます。

プリアンプ部

FL PHONOのプリアンプ部はAUDIA伝統の電流帰還回路がベースとなっており、MM,MCそれぞれに最適な回路設計がなされています。

プリアンプ部には+/-28Vの低ノイズMOSFETパワーサプライをはじめ、その他+/-15Vパワーサプライ等、合計6つの電源ユニットが実装されています。

MC入力プリアンプ回路は60dBゲインのトランジスタ入力プリアンプとなっており、MM入力プリアンプ回路は40dBゲインの別設計トランジスタ入力プリアンプとなっています。いずれも超低ノイズ・オフセット出力回路となっています。

MM、MC入力双方にはインピーダンス切替え機能があり、専用の金メッキジャンパーにて簡単に切り替える事が出来ます。

第1ゲインステージ後段には金メッキ接点型の入力セレクターがあります。その後段にはパッシブ型のRIAAフィルタがあり、そのRIAAフィルタは1%ポリプロピレン/ポリスチレン製コンデンサが使用されています。

第2ゲインステージはAUDIA伝統の電流帰還回路があり、低ノイズでありながらハイスピードな音楽を提供する事を可能としました。また、第2ゲインステージではゲインを24dBから34dBへ変更する事が可能で、出力端子にはRCAだけでなくXLR端子も装備しています。

FL PHONOは保護回路も充実しており、オフセット保護回路が搭載されています。万が一DCオフセットが発生した場合、瞬時にプロテクションモードになりFL PHONO本体並びに周辺の機材を保護します。

モノラルレコード再生モード

ステレオカートリッジでモノラルレコードを再生する際の専用機能を標準装備。フロントパネルのMONOボタンを選択するとFL PHONO内部でL/Rチャネルを合算し、最高の音質でモノラルレコードを楽しむことができます。

仕様

ゲイン:MC 64dB+10dB(合計74dB)、MM44dB+10dB(合計54dB)
周波数特性:5Hz~120kHz(1Wrms, -3dB)
THD:<0.05%
S/N比:>90dB
RIAA精度:+/-0.1%
チャネルアンバランス:<0.04dB
セパレーション:>95 dB @ 10 KHz
MC入力インピーダンス:7~980Ω(8ステップ)
MM入力インピーダンス:47~600pF(12ステップ)
出力インピーダンス:500Ω
フェーズ:ノンインバーテッド
最大消費電力:65W
外寸:420 x 330 x 92mm (WxDxH)
重量:10.5kg